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  • お金の価値が下がり、食費が上がる時代に考えたい「人生の本当の価値」

    お金の価値が下がり、食費が上がる時代に考えたい「人生の本当の価値」

    こんにちは! あの世とこの世合同会社の代表社員、中山彰仁です!

    先日、横浜の名物「崎陽軒」の工場見学に行ってきました。
    そこで目にしたのが、昭和時代の「シウマイ弁当」がたったの100円だったという展示。
    現在の価格は1,070円――約10倍の値上げです。

    この価格の変化から、ただの郷愁では済まされない、大きな時代の流れを感じました。

    物価は上がり続け、給料は下がり続ける

    ここ数年で、私たちの生活を支える食材・燃料・外食の価格が一斉に上がっています。
    たとえば、かつて380円だった松屋の牛めし並盛は、今や460円。

    一方で、平均年収は下がり続け、実質賃金も低迷しています。
    つまり、「物価は上がっているのに、手取りは減っている」というのが、今の日本です。

    これは見方を変えると、お金の価値が下がり、働くことの価値も薄れているということかもしれません。

    このままの働き方で、生き抜けるのか?

    今の仕事は、あなたの命の時間に見合っていますか?
    やりがいを感じられない、評価されない、生活がギリギリ――
    そんな働き方に人生を捧げることは、本当に納得できる選択でしょうか。

    もし物価が今後さらに上昇すれば、
    「老後のために2000万円貯めたのに、1年もたなかった」
    という現実が訪れる可能性すらあります。

    不安な未来に怯え、食べることすら困難になる――
    そんな暮らしを回避するために、今こそ「お金と生き方」を見直す時です。

    お金に支配されない「暮らし方」の選択を

    これからは、「いくら稼ぐか」よりも「いくらで暮らせるか」が重要になります。

    まずは、自分にとって最低限必要な生活費を明確にしましょう。
    そして、その額さえ満たす働き方にシフトすることが、自由な人生の第一歩です。

    たとえば…

    • 地元の農家や畑を手伝い、食材を分けてもらう

    • 愛用する日用品メーカーでパート勤務し、社割で安く手に入れる

    • 本当に心からやりたい仕事=天職を見つけて、収入に縛られない生き方へ転換する

    そんな「物に依存しない自給自足的な暮らし方」も、今後は重要な選択肢になるでしょう。

    天職との出会いが人生を変える

    もし今の働き方や暮らし方に違和感を感じているのなら、
    それはあなたの魂が「本来の道」を求めているサインかもしれません。

    「どんな仕事なら心から打ち込めるのか?」
    「この職場で本当に幸せになれるのか?」
    そんな問いに向き合うためには、自分と向き合うことが何より大切です。

    私たちはこの世に転生する前に、今世でやるべきことを決めています。
    その、今世の宿題を果たすことが究極の生きる目的です。

    迷ったときには、天職診断や今の職場や転職先との相性を鑑定し、自分に合った働き方を探るのもひとつの手です。

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  • 適職と天職――お金か、人生か?

    適職と天職――お金か、人生か?

    こんにちは! あの世とこの世合同会社の代表社員、中山彰仁です!

    「今の仕事は好きですか?」
    こう問われて、胸を張って「はい」と言える人は、どれほどいるでしょうか。

    世の中には、「適職」と「天職」という二つの言葉があります。似ているようでいて、その意味するところは大きく違います。

    適職とは、「現世利益」にかなう仕事。

    自分のスキルや特性に合っていて、無理なくこなせて、安定した収入が得られる。

    いわば、“食べていくための仕事”です。

    あなたにとって稼ぎやすい仕事、とも言えそうです。

    適職に就くことで、経済的な不安は減るかもしれません。

    ですが、それが心からの満足や喜びにつながるとは限りません。

    天職とは、「生まれてきた目的地を果たす」仕事

    お金の多寡に関係なく、その仕事をしているだけで自分の存在が満たされる。

    誰かに頼まれなくても、自然と手が伸びてしまう。

    そんな仕事が、天職と呼ばれるものです。

    天職に出会うと、「仕事=ストレス発散」という逆転現象が起こります。

    仕事をしている方が楽しくて、何もしない方がストレスになる。

    寝る時間を削ってでもやりたくなる。

    そんな感覚です。

    疲れるけれど、気持ちの良い疲労感。

    やればやるほど、心の奥底に活力が湧いてくる。

    仕事は一週間のほとんどの時間を占めています。

    そんな長い時間をストレスなく過ごし、しかも可処分所得が安定する。

    まさに、正のスパイラルといったところでしょうか。

    適職から天職へスライド転職する。

    とはいえ、最初から天職に出会える人は少数です。

    むしろ多くの人は、まず「適職」を見つけようとするでしょう。

    そこで経験と自信を積み、自分の内なる声と向き合う中で、少しずつ天職の輪郭が浮かび上がってくる。

    そして、タイミングを見て天職へと舵を切る――それが現実的なステップではないでしょうか。

    適職は生きるための手段。
    天職は生きる意味そのもの。

    どちらが大切かではなく、両方をどう繋ぐかが、これからの時代の働き方なのかもしれません。

    最後に、天職鑑定の結果で出た職業は、必ずしも仕事にしなくても大丈夫です。

    収入を得ることとイコールではなく、それを通じて体験することが、今世の宿題を果たすことに繋がっているからです。

    いきなり天職に就くのが難しい人は、まずは鑑定をしてより自分に合った環境に転職してみてはどうでしょうか?

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  • 人生をマシにしていくための、たった一つの冴えないやり方

    人生をマシにしていくための、たった一つの冴えないやり方

    こんにちは! あの世とこの世合同会社の代表社員、中山彰仁です!

    派手さはないけど、じわじわ効いてくる――
    そんな「働き方の見直し」が、人生を大きく変えることもあります。

    多くの人が、「好きなことを仕事にしよう」とか「情熱を仕事に」なんて言葉に惹かれます。
    でも、いきなり飛び込むにはリスクも大きい。
    現実は、そう簡単じゃありませんよね。

    そこでおすすめしたいのが、「やりたくないことを減らす」という、ちょっと地味な方法です。

    ステップ1:嫌なことを減らすところから始める

    人生を良くしようとするとき、「何かを加える」ことばかり考えてしまいがちですが、
    実は「引き算」のほうが効果的なこともあります。

    たとえば、職場の人間関係、業務内容、働く時間帯…
    「これはもう限界」と感じるポイントを一つずつ洗い出し、
    それを少しずつ手放していける環境に身を置く。

    それだけで、心がふっと軽くなる瞬間が増えていきます。

    ステップ2:三年働いて見えてくること

    「石の上にも三年」と言いますが、ある程度同じ業界で経験を積むと、
    同業者他社の働き方や待遇、業界全体の流れも見えてくるようになります。

    それがわかると、今いる場所の良し悪しが客観的に判断できる。
    もしかしたら、転職した方が悪化するケースだってあるんです。

    だからこそ、焦らず、冷静に「次はどこへ行くか」を考える。
    それが、よりマシな選択へとつながっていきます。
    もちろん、必ず三年働かなければならないということではありません。

    ステップ3:好きなことは、まず趣味で始める

    「好きを仕事に」は、最終ゴールの一つでもいい。
    いきなり収益化を狙うのではなく、
    まずは自分のペースでやってみて、反応を見て、
    少しずつ育てていく。

    それが自然とサービスとして成立してきたら、
    必要な生活費をカバーできる程度に収入を伸ばし、
    タイミングが来たら独立や転職を考えればいいんです。

    人生は、“ちょっとマシ”の積み重ねで変わっていく

    人生を大きく変えるのは、派手な決断よりも、
    地味だけど「確実に効く」見直しの積み重ねです。

    やりたくないことを減らす。
    働き方を無理なく調整していく。
    それだけで、気づけば以前よりずっと生きやすい場所に立っている。

    そんな穏やかな変化を、一緒に目指してみませんか?

    ここまで読んでも不安に思うかもしれません。
    大丈夫。
    私たちには、それぞれ生まれてきた目的があります。
    “天職”は、お金も時間もピッタリになり、あなたの人生が充実しますよ!

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  • 天命と転生回数②

    新千夜一夜物語第10話:天命と転生回数

    『今の時代、科学やITといった理系の分野の方が重要視されている気がしますが、200回以上の文系の人が世の中の影響に与えている分野というものは具体的にどのようなものがあるのでしょうか?』

    「もちろん、200回以上の人物にも一割くらいは数学者や医者といった理学系もおるわけじゃが、スポーツ選手・芸能人・芸術家などは当然のこととして、面白いのは板前やコックといった、いわゆる料理人じゃ。彼らは先程話した2(3)-3という例外を除き、皆2(7)-3という大山に位置しておる。三ツ星レストランのシェフは言うに及ばず、そこら辺にある大衆食堂のコックも皆この属性を持っているわけじゃな」

    『なるほど』

    「料理などは女の仕事ぐらいに思っておるかもしれんが、こと職業となると、動植物の尊い生命をいただくことになる食を司るということは、実は、非常に大事な、そしてとてもレベルが高い職業というわけじゃな」

    『確かに、料理人は文系の領域という感じがしますし、食物連鎖の頂点に立つ我々人間は、他の生き物の命をいただくことで命を長らえていますものね』

    意気込んでそう話す青年の言葉に小さく頷くと、陰陽師は言葉を続けた。

    「ところで、おぬしは日本の食文化の水準が高いということを聞いたことがあるかの?」

    『あります』

    「実は、食の有名人というのは今説明したように大山の270回台となるわけじゃが、日本人の“3:ビジネスマン階級”の割合が世界に比べて13%ほど高い」

    『ということは、20%に13%をたして、魂3の人が日本には33%もいるわけですか』

    「しかも、それだけではない。同じ魂3の中でも我が国の魂3は2期と3期が圧倒的なことから、日本の食文化のレベルが高いのもある意味当然といえば当然ということになる」

    『なるほど』

    「それだけではないぞ。この特徴は昭和40~50年代の、いわゆる、QC活動などにもいかんなく発揮された。全世界的にみて工場労働者は圧倒的に魂4が多いのじゃが、日本ではそうではなかった。流れ作業で働く彼らの中から様々な提案が生まれ、それが世界に名だたる生産技術の礎になっていったわけじゃ。産業革命を成し遂げたにもかかわらず、工場で働く労働者を監視するためにスーパーバイザーをつけ、そのスーパーバイザー達を見張るためにスーパー・スーパーバイザーをつけなければならなかったイギリスやアメリカと違い、日本の場合は、脳を持った働きアリが多数工場労働者の中に混在していたというわけじゃな」

    青年を横目で見ながら、陰陽師が話を続けた。

    「以前我が国の魂1にはほぼ1-1しかいないと言ったが、これなども上場企業のトップが2-3の武将という世界の常識からすれば非常識ということになり、これが欧米のトップダウンに対し、ボトムアップという日本独特の企業風土を生み出す源泉ともなっておるんじゃ」

    『つまり、魂の属性や転生回数の割合というものは国によって異なるものなのですね! 興味深いです!』

    「割合の違いは国にとどまらず、たとえば各県によっても異なったりする。一例を挙げるとすれば、京都などは人口の9割近くが2期(200回台)の“4:ブルーカラー階級”によって占められておる」

    『9割って、ほとんどじゃないですか!』

    「京都と魂の階級4の話は長くなるので、また別の機会に話すとして、もう少し転生回数と職業の関係について説明をしておくとしよう」

    陰陽師はグラスに注がれた水を飲み、口を開く。

    「たとえば、各省庁のキャリアの国家公務員の99.9%は2(7)−3じゃし、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教のいわゆるキリスト教三兄弟を等含め、伝統・新興の別なく宗教の開祖以外の坊主はそのほぼすべてが2(8)-3となる」

    『宗教の開祖のほとんどは1(7)−1すなわち、転生回数が300回台の“1:先導者”階級なのでしたね。僕は2(3)なのでスピリチュアルには縁があるものの、坊主になる天命ではないのですね』

    「端的に言うと、そういうことになるな。じゃから、くれぐれも何かに感化されて出家したり、仏道の修行を始めようなどと考えたりせんようにな」

    思い当たる節があったのか、青年は一瞬体を硬直させる。そんな青年の様子を見、微笑みながら陰陽師は口を開く。

    「もう一つ例を挙げると、1-1以外の第1期(301〜400回)の魂を持つ人間には、変人が多いという特色もある」

    『変人ですか・・・。大学4年生になると、進路も決まって卒業に向けて人それぞれ自由な行動を取っていくと思うので、なんとなくわかるような気がします』

    過去の自分の体験を思い出してか、青年は苦笑して頭をかきながら言った。

    「しかし、これらも魂の修行の追い込みの時期に指しかかっている第一期の人間の特徴を現世的に見るとそう見えるという意味に過ぎないことは先ほど説明した通りじゃ」

    『はい、きちっと了解しています』

    青年は、一つ頷いてみせた。

    『ところで、3期の人たちは大学生でいうと2年生ですよね。サークルにも単位の取り方にも慣れて、ある意味もっとも大学生活を満喫している時期とったところでしょうか?』

    「3期の人物は世の中に革新を起こす人が多いことも含め、現世的にみてもとても勢いがある。その結果、現世利益に走る傾向の人間が多い。その反面、少し失礼な言い方をすれば少し品がなかったり、世間から白い目で見られがちだったりもする」

    『猪突猛進みたいな印象ですね。欠点があるかもしれませんが、それを補って余りある世の中への影響力があるような』

    「もちろん、その前提として人間は多面体のようなものじゃから、転生回数という側面から見るとそのような理屈が当てはまるものの、たとえば頭の1/2から見ると一概に当てはまらなかったりする。それにじゃ、何度も言うが、これらの特徴を良し悪しで考えることは禁物じゃ。現世的にどのような特色を有していようと、それらはみな各々の転生回数で最適な魂の修行をするために必要な体験なのじゃからな」

    『そうですね。全く記憶にございませんが、僕にも3期だった人生があったんですもんね』

    突然、青年は難しい顔をして黙り込む。陰陽師は微笑みながら青年が口を開くのを待つ。

    『ところで、400回の輪廻転生を終え、魂の修行が完了した後、我々の魂はどうなるのでしょうか?』

    恐る恐る口を開く青年。

    「最後にその話をして今日は終わるとしようかの」

    陰陽師の視線を追って青年が時計を見ると、23時を過ぎていた。

    「魂の誕生から400回の輪廻転生を経ると、その魂は永遠の生命を取得して“セントラルサン”の元でそれぞれの職責を担う。この職責というのは鑑定結果のように四つの階級に分かれておる」

    『“セントラルサン”と永遠の命についてはよくわかりませんが、あの世でもこの世と同じく魂1~4という階級がついて回るのですね。ただし、それらは上下関係ではなく、あくまで役割の違いと』

    「というよりも、我々の魂は、それぞれ魂1~4に見合った職責を果たすために、“カミ“によって作り出されたと考えた方がわかりやすい。そもそも3次元でないわけじゃから、永遠の生命においてどのような職務があるのかはともかく、明確な目的をもって各々の魂が生み出され、400回という輪廻転生を経て独り立ちした魂が、“セントラルサン”の元でそれぞれの職責を担うという仕組みなわけじゃな」

    小さく頷く青年を横目に、陰陽師は話を続けた。

    「さらにじゃ、正しく理解しないとならないのは、あの世と“セントラルサン”がまったく別の世界/領域だという点じゃ」

    『永遠の世とあの世が違うということはなんとなくわかりましたが、それじゃあの世で我々は何をしているのでしょう?』

    首を傾げながら青年は言った。

    「まず基本的な問題として、あくまでもあの世で魂は誕生する。さらに大事なことは、400回の修業が終了するまで、魂の本体は常にあの世にいて、その“分け御霊”みたいなものがこの世とあの世を行き来するという点じゃ。また、あの世とこの世を機能面で分類すると、この世が魂の修行の場という、スポーツジムのような世界だとすると、あの世は修行を終えた魂の休息場所であるとともに次の転生に向けた計画を練る場所といった側面を持っていることになる」

    『なるほど。だから、あの世で28年間休んでから、ふたたびこの世に転生するのですね。トレーニングも休まずに続けていたら逆効果でしょうし』

    「もちろんあの世は3次元のこの世のように過去から未来に向けて時間が一直線に流れているわけではないから、一概に時間的な表現は難しいとしても、この世を基準とした計算ではそのようになる」

    さらに陰陽師は、言葉を続けた。

    「それともう一つ。伝統・信仰宗教が想定する“天国”とか“極楽浄土”という言葉には、“善“以外のものは存在しないイメージがあるが、実際の”セントラルサン“の存在する世界/領域はそうではない。同一の魂同士が集まっているあの世と違い、”セントラルサン“の存在する世界/領域では、たとえば、1-1-1-1-1という数字を持った魂1~4が同一チームを構成して、共通の職責をこなしている。同様に、1-1-1-1-2という数字をもった魂1~4は別チームとして他の職責を果たし、1-1-1-2-2という数字を持った魂1~4は魂1~4で、また別の職責を果たしているといったイメージとなる。このような検証に基づけば、血脈ではなく”霊統のご先祖“や”ソウルメイト“といった問題も、この分類に従うということになる」

    『ということは、魂の特徴を表す五つの数字は魂の誕生以来ずっと不変ということなのでしょうか?』

    「そのとおりじゃ。“イワナ”と“ウナギやナマズ”が一緒に生活するのが無理なように、五つの数字や鑑定結果が異なる人物同士が一緒にいると何らかの不調を感じるのは、魂のチームが異なることで生じているともいえよう」

    『ビジネスや恋愛・結婚の相性が魂の階級や属性で異なることも納得しました。鑑定結果の魂の諸々が近い人物の方が、相性が良いと認識しています』

    「他にも相性の良し悪しの条件はあるが、その傾向が強いことは間違いのない事実じゃ」

    陰陽師は時計を再び見、書類を片付け始めた。

    「それと、先述してきた五つの数字における1/2の“別”は、ともすれば“光が光たるためには影が必要”と捉えがちであるが、そのような“善と悪”の分類そのものが、“思議”(人間の考えが及ぶ世界)の世界の概念なのじゃ。そもそも、そのような“分類”そのものが、400回の輪廻転生を終えたあとの世界では、何の意味もないわけじゃからな」

    『未知なる世界の話ですね・・・“セントラルサン”や永遠の生命についてはまた今度聞かせてください』

    青年は深々と頭を下げる。陰陽師はいつもの微笑みで彼を見送るのだった。

     

  • 天命と転生回数①

    新千夜一夜物語第10話:天命と転生回数

    青年は鑑定結果と天職診断の紙を並べ、思索にふけていた。
    自分の天職がわかったものの、なぜあの三つだったのか。天職はどのように決まるのか? 魂の属性や輪廻転生の回数によって今世の役割や性質は変わるのだろうか? 

    次々と疑問が浮かんでくるものの、一向に納得できそうにない。
    居ても立っても居られなくなり、青年は再び陰陽師の元を訪ねるのだった。

    『先生、先日の続きをお願いいたします』

    「今日は輪廻転生の回数と今世の役割について、じゃったな」

    陰陽師は紙とペンをテーブルに広げ、続けた。

    「まず、転生回数と今世の役割というものは、そなたが思っているよりも厳格なものだということはよく覚えておいて欲しい」

    背筋を伸ばし、真剣な表情で青年は頷く。

    「転生回数の四つの数字の持つ意味じゃが、それらをそれぞれ大学生活に置き換えるとわかりやすいかもしれん」

    『大学生活ですか?』

    「うむ。転生回数が4期すなわち1回〜100回は大学一年生、3期すなわち101回〜200回は二年生、2期すなわち201〜300回は三年生、1期すなわち301〜400回は四年生といった具合にな」

    鑑定結果を取り出し、青年は口を開く。

    『と言うことは、僕は200回台なので、大学三年生に当たるというわけですね』

    「その通りじゃ。三年生といえば、ゼミに所属したり就職活動にむけていろいろ考える学年じゃから、物質的な話よりも精神世界や魂の年齢を見据えたことを考える時期とも言えよう」

    『そうですね。物質的なことよりは自然や宇宙といった精神世界の方に興味があります』

    「魂の年齢的にも半分を過ぎ、それなりにあの世とこの世の仕組みを理解しやすい時期に差し掛かっていたからこそ、今世は魂の修行の場という話も腑に落ちやすかったじゃろうな」

    首肯する青年。

    『とてもわかりやすかったです。ちなみに、僕は230回台ですが、10回台の数字にも違いはあるのでしょうか?』

    「もちろん。輪廻転生回数の100の位や魂の階級の1〜4に限らず、30回台は総じて魂の属性が3の人間にとっては心身ともに不安定となりやすいという特徴がある。そうした不安定な心身と向き合うことで、結果的に選ぶ職業がスピリチュアル系となる可能性が極めて高くなるわけじゃな」

    『確かに。僕も天職ベスト2位に気功師があったのもその一貫なのですね』

    「さらに言うと、鑑定結果の中には陰陽五行に基づいた長所と短所という項目があるのじゃが、その中の長所19.という項目である“不思議な経験”のスコアが高得点である可能性が極めて高い」

    『そうなのですね。ちなみに、僕の“19.不思議な経験”のスコアはどれくらいなのでしょうか?』

    「ちょっと待ちなさい。今、鑑定してみよう」

    陰陽師は半眼になって集中し、指を小刻みに動かし始める。青年は固唾を飲んで見守っている。

    「そなたのスコアは73点。どちらかというと高い方じゃな」

    『何点以上ですと高いということになるのでしょうか?』

    「明確な基準で言う“高い“は80点以上となる。ただ、100点満点であるため、100点に近くなるにつれて霊障による心身へのダメージは二次関数の曲線のように大きくなっていくことになる」

    『僕のこれまでの人生はそこまでぐちゃぐちゃではありませんでしたし、霊的な経験があると言ってもそこまでひどい霊障はありませんので、そのあたりの話はじゅうぶんに納得できます』

    頷きながら青年は言う。

    「この傾向は、意味するところはちょっと異なるが、実は魂の属性7(唯物論者)の人にもあてはまる」

    『とおっしゃいますと?』

    「端的に言うと、魂の属性3の人間のように霊的な問題はまず生じないものの、人生が一般の人間とはかなりずれているという意味では、“19.不思議な経験”の範疇に入るというわけじゃな」

    『なるほど』

    「具体的な例を挙げると、テレビの番組で、“客の来ない店”といった趣旨の番組があるじゃろう。職種は様々だとしても、彼らのほとんどは転生回数が230回台となる。本来調理人は武士・武将問わず2(7)(=270回台)の職業なのじゃが、一日に一人ぐらいしか来ない食堂を十年以上も経営している店主などは、例外的に2(3)(=230回台)なことが多い」

    『精神世界に興味を持たない属性の人たちでも、同様に30回台という輪廻転生の影響を受けているのですね。意外です』

    「魂の属性7の人たちの多くにとっては、このようなメカニズムを受け入れることは難しいかもしれんが、魂の修行という意味ではおしなべてそういうことになる」

    『ちなみに、他にも特徴はあるのでしょうか?』

    「芸能関係の仕事に就けるのは2−3−5−5・・・2で、さらに転生回数が240回台、数字で言うと2(4)−3の人間に限られるという話を前回したと思うが、それ以外にも魂には“山場”というものが存在している。“3:ビジネスマン階級”だけは、第3期の190回台、数字で言うと3(9)−3の時期に例外的な“大々山”があるのじゃが、それ以外の魂は、100回ずつに区切った各40回台が小山、そして70回台、数字で言うと、1~4(7)−3が大山という仕組みになっておるわけじゃ」

    『転生回数でそこまで決まっているのですね』

    興奮気味に青年は言う。

    「芸術家・芸能人やプロのスポーツ選手とお笑いタレントたちが畑違いの歌・楽器演奏や絵画・小説、伝統芸能といった芸能分野でも才能を発揮することができるのは、彼らが共通して2-3-5-5・・・2という数字をもっているからなのじゃな」

    『確かにそうですね。僕でも、お笑い芸人が本を出版したり、画家として有名になるケースをいくつか知っています』

    「転生回数についてもう少し補足をしておくと、世に言う文系と理系のうち、転生回数が少ない3期と4期は理系、後半になる1期と2期は文系という傾向が顕著となる」

    『大まかに文系と理系までわかるのですか! では、3(9)−3はどんな業界になるのでしょうか?』

    「3(9)−3はどちらかというと理系になるわけじゃから、ソフトバンクの創業者の孫正義や楽天の三木谷浩史のようなIT業界で革新的なことを行う人物はもちろんこれに該当するし、1(4)-1であるパナソニックの松下幸之助を唯一の例外として、現在の一部上場企業上位400社の創業者たちも、皆3(9)-3となる」

    「え、そうなのですか」

    「それだけではない。たとえば、医者もほぼすべてがそうじゃし、理系分野のノーベル賞を受賞する人物も皆この時期となる」

    『科学は人類の発展に大きく貢献しているので、転生回数が多い人たちなのかと思っていました』

    「200回以上が文系ということをふまえると、極端な言い方をしてしまえば、アインシュタインよりもお笑い芸人の方が魂としては上位ということもいえるわけじゃな」

    体を揺すりながら陰陽師が笑うと、青年もあまりに突拍子のない話につられて笑う。

    『輪廻転生100回台において3(9)−3が大々山ということは、彼らが芸能界で活躍することもあるのでしょうか?』

    「実は、先ほど厳格だと言った理由がそこにあるわけじゃが、一見無秩序に見えるこの世は、その実、各人が様々な宿題を抱えて転生してくる“魂磨きの場“としての機能として、見えない厳しいルールが多数存在しておるんじゃ。たとえば、3(9)−3、しかもその後5-5…2という番号を持った人物が何かの間違いで芸能界に迷い込んだとしても、この世からその時期はともかくとしても“排除命令”が出る仕組みとなっておる。しかもその“排除命令”はかなり強烈なもので、たとえば若くして不治の病にかかってみたり、精神に異常をきたしてみたり、事故に遭ってみたり、犯罪に手を染めてみたりと、かなり徹底している」

    『ということは、テレビやネットでよく見かけていた芸能人が、突然姿を消してしまうのはそうした理由なのでしょうか?』

    「業界が業界だけに複雑な事情があって一概には言えんが、その可能性は極めて高いじゃろうな」

    神妙な表情で青年は何度もうなずき、やがて口を開く。

    (続く)

     

     

  • 天職と魂の善悪②

    新千夜一夜物語第5話:天職と魂の善悪

     

    「まず一番目の1/2じゃが、文字通りの“善悪”、善悪という言葉が強すぎるとすれば“執着”を意味しており、先頭に2がついた場合は2-2-2-2-2という組み合わせしか存在しない」

    『先頭が2だと全てが2ということは、完全な悪みたいな印象です』

    青年は目を見張った。陰陽師は微笑みで応え、続ける。

    「二番目の1/2には世の中に対して“厭世的”というか、「どうせ、わたしなんか・・・」と“世の中に対し斜に構えている”性格であることを表している。よって、2が二番目だけであるのであれば、逆に、身の回りで起こったすべての不幸・問題を自分の責任として処理してしまうといったポジティブな側面を持っていると考えることも可能じゃ」

    『ここだけ2の人を見ると、悪というよりは変わった人という感じがしますね』

    「三番目の1/2は、他人に対しての“攻撃性”を意味している。“攻撃性”といっても文字通りの“暴力”だけでなく、“言葉や態度”による圧力もその中にふくまれている。また、“愚痴や文句が多い”などという特徴もこの数字の意味する範囲じゃ」

    『“攻撃性”は持って生まれた性格かと思っていましたが、魂の鑑定でもわかってしまうのですね・・・』

    「四番目の1/2は、“人に受けた恨み/つらみを次々と自らの中に貯め込み、忘れることなく執念深く覚えている”という性格を表している」

    『ここに2がある人に対しては、禍根を残すようなことはしないように気をつけます…』

    陰陽師は深く頷いて応えた。

    「五番目の1/2は、“自己顕示欲”じゃ。スポーツ・芸能・芸術を生業にできるのは2-3-5-5・・・2という属性だけであると先述したが、最後の2に該当するのがこの五番目の2じゃ」

    『なるほど。ここが2であることも芸能界に入るには必要なのですね!』

    首肯する陰陽師。

    「たしかに、過酷なトレーニングを繰り返すことによって超人的なパフォーマンスを披露するアスリート、幾人もの人間を迫真の演技で演じ分ける役者、筆やペンを手に自らの内面から湧き出す情念を表現する画家・作家、自らの情念を五線譜上で表現する作曲家、例を挙げればきりはないが、そのいずれをとっても、一般人の想像を絶する“自己顕示欲”こそがその“原動力”になっているはずじゃ」

    『昔の作曲家の伝記を読んだことがありますが、そんな気がします』

    「同様に、公官庁のおける高級官僚、一部上場企業の社員、一定規模以上の中小企業の社長・役員クラスなども、武将・武士ともに、五番目の1/2はやはり2となる」

    『業界を問わず、上の立場になるには必要な素質なのですね。僕はそこまで昇り詰めようという気概が湧かないかもしれません』

    青年は両手を挙げて降参のポーズを取る。

    「逆に、一番目から二番目にひとつ、あるいは二つ以上の2がありながら、最後に1がある人間は要注意人物ということでもある。いわゆる“外面がいい”タイプで、腹で思っていることとその言動には大きな乖離があるという前提で、相手とつきあう必要があるからじゃ」

    『“自己顕示欲”がないことがよいことかと思いきや、そうした問題もあるのですね』

    「また、どうしても我々は今世を中心としてものごとを考えてしまうので問題があるのじゃが、400回に及ぶ輪廻転生の1回である今世という視点で考えてみると、欲求があるから善いとか悪いということではなく、今回の宿題を果たすにあたり最適な属性を持って生まれてきているということでもある」

    『わかりました。他人を責めずに、これからは自分の人生に集中して生くことにしきます』

    青年の答えに満足したのか、陰陽師は微笑みながら傍にあったファイルを開き、青年に見せた。ファイルの中には、様々なジャンルに分けられた職種が羅列されている。

    「とはいえ、天職ベスト3として具体的な職業も鑑定して伝えるから、人によって何を扱うのかが向いているかはまた別の話じゃ」

    半ば夢中になってファイルをめくっている青年。

    『こんなにたくさんの職業の中から選ばれるのですね。ちなみに、僕のベスト3も教えていただけるのでしょうか?』

    「もちろん。じゃが、天職というのは今世の魂の修行をこなすのに適した職業であって、現世利益つまり高収入になるとは限らないことは忘れないように」

    『わかりました。ベスト3まで教えていただけるということは、ベスト1位の職業で生計が立てられそうにない場合に2位か3位の職業で収入を得やすい方を本業にし、ベスト1位は副業にしたり、あるいはそれだけで生計を立てられるようになったら本業にして専念すればいいのでしょうか?』

    「うむ。ただし、天職診断の結果でベスト3に挙げられたからといって、その仕事をしなければならないというわけではないから、最終的にどんな職業を選ぶかはそなたの自由ということになる。ただし、1位は天命と深く関わりがあるから、その仕事の情報に触れておくは大事じゃ」

    陰陽師の言葉をかみしめるように何度も頷く青年。

    『参考にさせていただきますので、教えてください』

    「あいわかった。そなたの天職ベスト1位は“伝道者”、2位は“気功師”、3位は“ギャンブラー”となる。簡単に言ってしまうと、一見あやしい分野が向いているわけじゃな」

    『確かに、どれも世間はあやしい職業ですね・・・』

    「補足をしておくと、そなたの場合、“伝道者”としての具体的な伝達手段はnoteやYoutubeといったITを駆使して有益な情報を広く拡散していくのが向いているようじゃな。“気功師”は言葉の通りじゃ。“ギャンブラー”は麻雀やポーカーが向いているぞ」

    『言われてみれば、麻雀もポーカーも昔からゲームで触れていました。ただ、職業にするという話になると勇気が要ります』

    「麻雀とポーカーに関しては“勝ち運”があるということではあるものの、すぐに生計が立てられるというわけではないぞ。また、魂の修業という話をこっちに置いておいたとしても、時給換算の仕事に就いて日々の時間を費やすより、それらに取り組む方が長い目で見ると向いているという意味じゃ」

    『なるほど。いくら運がよくても掴み取れなければ意味がないと思います。すぐに稼げるほど甘い世界ではないでしょうし』

    「まあ、そういうことじゃな」

    微笑みながら陰陽師が小さく頷いた。

    『・・・では、せっかく天職のヒントを教えていただけたので、帰ってベスト3の職業について調べようと思います』

    「選択肢がいろいろ出揃って一つに決めきれない場合、運気的にもっともそなたに合っている選択肢をあらためて鑑定することも可能じゃから、そのようなときにはあらためてここへ来るとよい」

    『たとえば、noteの販売価格はいくらがいいのかといった具体的な質問でもいいということでしょうか?』

    「もちろんじゃ。ただし、こうみえてもワシも暇ではない。よって、みる手間を省くためにも、ワシに一から数字を求めるのではなく、そなたなりに金額の候補をいくつか挙げてもらい、その中からワシが最適な数字を選ぶか、yesかnoという二者択一方式で回答できるようにしてもらった方が助かるな」

    『かしこまりました。選択で迷ったらお願いします』

    青年は思案にふけながら帰路についた。天職ベスト3がなぜあれらだったのかはわからないが、いつの日か点と点が結びつく時がやってくるということは、なぜか信じられたのだった。

     

     

  • 天職と執着①

    新千夜一夜物語 第5話:天職と執着

    青年は不思議な心境だった。

    魂の階級という聞いたことがない情報を知り、しかも自分の天職までも知ることができるという人生の転換期にもかかわらず、心中は穏やかだった。もともと死んでもいいと思えていたため、なにを言われても受け入れる覚悟ができているのかもしれない。

    陰陽師が口を開いた。

    「そなたの天職診断の結果は出ておるぞ」

    固唾を飲み、頷いて応える青年。

    「いくつか項目があるから、先に伝えておこう。まずは大枠として、対人向き・不向きに分かれる」

    *対人不向き
    ・事務
    ・職人
    ・対動植物

    *対人向き
    ・対個人:新規(ネットワーク、口コミなど、新規の人間関係が得意)
    ・対個人:人脈(人間関係だけでいく、新規の人間関係が苦手、既存のフォローが得意)
    ・対組織:新規(法人の新規が苦でない)
    ・対組織:人脈(法人の新規は苦手、既存のフォローが得意)

    『こうして見ると、どんな職種で働けばいいかの傾向がわかりやすいですね』

    「そうじゃろう。そして、何を扱うのに向いているのかも分けられる」

    ・物販(“モノ”を扱う)
    ・飲食(“消えモノ”を扱う)
    ・サービス(“コンテンツ”を扱う)
    ・芸能(“自分自身”を扱う)
    ・芸能(2−3−5−5・・・2以外の領域)

    『なるほど。これでさらに業界も絞りやすくなりますね』

    「そなたの場合、それらの項目が“対個人:新規”で、扱うのは“飲食”と“サービス”となる」

    『確かに、誰かに紹介してもらうよりも自分で新しい人を探すほうが得意な気がします。それと、“飲食”は月に1度、1日店長をやっているのが該当しそうですね。また、“サービス”に関しては気功が該当すると思います』

    「一言で“飲食”といっても具体的な仕事は多岐にわたる。お店を構えて料理を提供するということに限らず、食材を販売するというのもこの項目に当てはまるぞ」

    『ということは、八百屋や魚屋も該当するのでしょうか?』

    「いや、それらはあくまで食材の販売だけであるから“物販”の範疇に入る。そして、“サービス”は見えないモノと言い換えることもできるから、情報商材や文章、動画なども含まれる。保険などの金融商品も問題ない」

    『なるほど。サービスと聞いて接客業だけをイメージしていました』

    眉間にシワを寄せ、小難しそうな顔をする青年。

    『“芸能”というのは芸能人やアイドルに向いているかどうか、ということでしょうか?』

    「大きく捉えるとそういうことになるな。そなた、先日話した、現世属性のことを覚えておるか?」

    『・・・数字だけなら覚えています』

    「実は、ここを見ればアイドルを目指してもいいかどうかがわかる」

    『えっ、そんなことまでわかるんですか! 先生がアイドル候補生たちの顔や名前をみれば、どの人が売れるかがわかってしまうということですよね?』

    よほど驚いたのか、興奮気味に話す青年。陰陽師は片手を上げ、青年を制する。

    「まあ、落ち着きなさい。芸能・スポーツ関係の適合者はこれらの数字が“5(*)―5(*)”つまり、基本的気質と具体的性格の上の数字が共に5となっておる。この人々は顔がとても整っていたり、個性的な顔をしていたり、芸能人でよく言われるオーラを纏っている人が多い」

    『このような見立てのできないスカウトの人たちはそうしたオーラを感じ取っているのですかね?』

    「おそらくそうじゃろうな。要は、芸能関係に進みたいと夢見る若者にとって2-3-5-5・・・2という数字を持っているか否かは、正に運命の分かれ道ということになる。詳細鑑定にある”長所”の項目に”芸能”があるが、そこのスコアも考慮すると、さらにこの業界で成功しやすいかどうかがわかるわけじゃ」

    『せっかくデビューしてもなかなか芽が出ない人というのは、ここの数字が違うということですか?』

    「いや、芸能界にデビューできたということは間違いなく2-3-5(*)–5(*)・・・2という数字を持っているんじゃが、その数字を持っていたからと言ってみんながみんな成功するわけではない」

    『つまり成功するかどうかは別として、2-3-5(*)−5(*)・・・2という数字は芸能界への“入場券”の様なものなのですね』

    「まあ、簡単にいうとそうなるかの。ただしいくら入場券を持っていたところで、そこから先は“3:ビジネスマン階級”の世界、実力のある者が頭角を現していくという訳じゃ」

    『僕は7(5)―7(5)なので、芸能界には入れないということですね。ちなみに、7(5)―7(5)というのはどのような意味なのでしょうか?』

    紙に数字を書きながら、陰陽師が説明を始める。

    「ここの数字には、社会生活/仕事をするにあたっての適性が表れている。7(*)―7(*)のように7と7が一致している人は、例えるならOSもソフトも最適じゃ。一方、7(*)―3(*)と数字が一致していない人はOSとしては社会生活/仕事をするにあたり適した番号を持っているものの、ソフトの部分で霊的/精神的に問題を抱えているというになる」『僕は社会生活/仕事をするにあたっては適しているわけですね。ちなみに、7(*)―3(*)の人たちは社会に適応するのが難しいのでしょうか?』

    「7(*)―3(*)の人たちは一般常識や空気を読むことが苦手なので、結果、自分のペースで生きる方が合っているということになる。また、最初からそうした生き方が合っているとわかっていれば、苦手な人付き合いを頑張らなくて済むし、いっそう自分の価値観を大事にしていけばいいだけのことじゃからの」

    『なるほど。ちなみに、(*)の中の数字はなんですか?』

    「それらは適した立場を表している。(*)は1、3、5、7、9とあり、1は社長、3は常務、5は部長、7は課長、9は平社員と考えるとわかりやすい」

    『僕は7(5)―7(5)なので、社会適合者で部長の立場が適しているということですか?』

    「そうじゃな。上の立場の人間と下の立場の人間とも接することができる。まさに管理職じゃ。そなたは部長だから、1:社長の人間の視野で物事を考えたり立ち振る舞ったりするのは難しい。逆に、1:社長の人間がそなたの立場で動こうとしても、うまく指揮をとれないじゃろう。何度もいうが、この数字は人間の上下関係や偉い・偉くないといった意味ではなく、力を発揮しやすいポジションを表しているに過ぎないということじゃ」

    『なんとなく理解できました。話が戻ってしまいますが、2−3―5(*)―5(*)・・・2というのはどのような意味でしょうか? 5(*)―5(*)は現世属性だと理解していますが』

    「最初の2は転生回数が200回代、次の3は魂の階級つまり“3:ビジネスマン階級”ということじゃ」

    『3だけということは、武士・武将を問わずということですね?』

    「そうじゃ。そして、次の・・・2というのは、そなたの鑑定結果を見ながら説明しよう」

    『魂の善悪と書かれていますが・・・』

    眉間にシワを寄せる青年。ふたたび数字が出てきたことで頭を悩ませているようだ。

    『急に項目が増えましたね』